館長ごあいさつ

世界に通ずるわたしたちの“ローカル記念館”として100年後の未来を見据えて

新渡戸記念館館長 新渡戸常憲
(「太素の水」保全と活用連合協議会 会長)
(音楽学博士 音楽評論家)

新渡戸記念館は、大正14年(1925年)に新渡戸稲造の意志により、その前身となる「私設新渡戸文庫」として稲造の祖父・新渡戸傳の眠る太素塚の敷地内に設置されたのがはじまりです。

江戸時代末期、「不毛の地」とされた三本木原(十和田市周辺地域)を米どころへ変えようと、新渡戸傳(稲造の祖父)、十次郎(稲造の父)、七郎(稲造の兄)三代を中心とする地域の先人たちが人生をかけて行った開拓の苦難の歴史は、後に世界でも名高い国際人に成長した新渡戸稲造少年にも多大な影響を与えました。

三本木原開拓は、水を引き、まちをつくり、京に学び文化や産業を興し、神社仏閣を設置する、という総合開拓でしたが、新渡戸十次郎が急逝すると、文化や教育面の育成は滞っていました。

そこで、江戸から明治への時代の転換期に東洋、西洋の文化に触れ、国内外で教育や外交にも尽力した新渡戸稲造は、三本木地域の住民の文化や教養を高めて欲しいと、ここに新渡戸文庫を開き、「博覧啓蒙」の書を贈り、所蔵の本などを収めました。

こうして三本木原開拓の資料と新渡戸家伝来の武具甲冑、新渡戸稲造の書などおよそ8000点の資料を保存、展示し地域に親しまれ歩んできた私設新渡戸文庫は、昭和40年(1965年)に十和田市と共に収蔵する貴重な文化財を共に永久に保存していこうと「十和田市立新渡戸記念館」として新たにオープンしました。

平成27年(2015年)、私設として40年、市立として50年の歴史を重ね、90周年を迎えました。これも新渡戸記念館を大切にしてくださった皆様のおかげと心より感謝申し上げます。

今後も地域に愛され親しまれる館となり、ふるさとに根差しながら世界に開かれた窓として、世界に向け、未来に向け、メッセージを発信することを使命に努力していきたいと存じます。新渡戸家に伝わる「温故知新」の精神で伝統を大切にする一方、私なりのさまざまな創造もこの館の運営に反映できればと考えています。

現在、報道などでも知られるように、新渡戸記念館を廃館・取り壊しにしようという十和田市と係争中にありますが、市民有志がボランティアで文化財保存活動と博物館活動を継続しております。

当館の歴史や収蔵の資料は、地域にとっても日本にとっても貴重なものであることは多くの方がご存じの通りです。十和田市三本木原開拓の歴史と幾多の困難に立ち向かい、郷土の発展に尽くした先人の開拓精神、そしてその精神を受け継ぎ世界平和の地平を目指した新渡戸稲造博士の崇高な魂を皆様にも感じていただきたいと思います。またそんな歴史を育んだ国立公園十和田湖から奥入瀬渓流、秀美な八甲田の山容、その見事な景観の四季折々の佇まいも、見事な美しさです。

一日も早い通常開館(運営)を目指し、全力を尽くして参りますので、今後とも皆様のご支援、ご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

平成27年(2015年)11月

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新 渡 戸 記 念 館
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